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「書くことの効果」実証される
科学に関する文章を読んだ後、「詰め込み記憶」「コンセプトマップ作成」「エッセイを書く」のどれかを行ない、1週間後にそれぞれの学習度をテストするという研究が行なわれた。
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学習し、記憶するには、それを題材にして文章を書くことが一番良い効果があるようだ。
1月21日付けで『Science』に掲載された研究では、大学生200人が科学に関する短い文章を5分間読むように求められた。
学生にはその後、次のいずれかの指示が与えられた。テスト向けの詰め込み勉強のように何度か読み返す、題材に関する「コンセプトマップ」[概念等の相関を表す地図]を作る、読んだ文章に関する自由形式のエッセー(小論文、作文)を10分間で書く、という指示だ。
1週間後、学生は覚えていることに関する簡単なテストを受け、また、書かれていた事実を基に、論理的な結論を引き出す質問をされた。この成績は、最初にエッセーを書いたグループが1番良く、次は詰め込み勉強のグループ、最後がコンセプトマップ作成の� ��ループだった。
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学生は次に、記憶を頼りにコンセプトマップを書くように求められた。ここでも成績は、エッセーを書いたグループ成績が1番で、もともとコンセプトマップを作成したグループを上回った。
この結果は限定的なものではあるが、同研究で「検索練習(retrieval practice)」と呼ばれている「エッセーを書く行為」が、学習の強力なツールであることを示唆している。[検索練習では、「思い出す」という行為を能動的に行なうことで、記憶へたどり着くための経路が強化され、記憶が取り出しやすくなるとされる]
進歩的なカリキュラムの中では、コンセプト・マッピング(日本語版記事)のようないわゆる「精緻化(elaborative)」の手法が強調されているが、検索練習の効果は過小評価されている可能性がある。
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一方で、コンセプトマップの作成や詰め込み学習も、少なくともある方向においては有用であることが証明された。学習の自己評価を問われたとき、これら2つの手法を用いたグループが報告した理解の自己評価は、エッセーを書いたグループよりも高かったのだ。理解度はともかく、理解したという気分にはなっていたということになる。
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